あなたは株でバクチを打つのにおすすめな銘柄は何だと思いますか?
株はギャンブルかどうかは長年の議論のテーマですが、正直どうでもいい議論です。
株式投資が未来に投資するゲームであり未来は定義上不確実な以上、株がギャンブルかどうかは別として株式投資にリスクあるのは事実すから。
株が将来上がるかどうかなんて誰にもわかりません。
ただ、そのリスキーな株式投資の中でも、非常にリスク度合いが高い銘柄は存在します。
今回は株はギャンブルとした上で、バクチを打つのにおすすめな銘柄を紹介します。
BioNTech
バクチを打つのにいま一番ホットなのはBioNTechでしょう。
BioNTechはドイツのバイオベンチャーでNasdaqに上場しています。
いま話題のメッセンジャーRNA (mRNA) を使ったがん治療を開発していますが、ファイザーと組んでコロナのワクチンも開発しています。
米・モデルナの株価が爆上げしている一方でBioNTechの株価は上がっていませんので、話題になれば一気に株価が上る可能性もあります。
本業のmRNA がん治療薬の開発の方はまだまだ初期段階でPhase 1, 2の段階ですから、市場に投入してまともに売上が立ち始めるまではまでにはあと3-5年くらいはかかるんじゃないでしょうか。
まあ、バイオベンチャーなんて目先の売上や利益を気にしていたら到底投資できませんので、目を瞑って飛ぶしかありません。
「mRNA 医薬開発の世界的動向」という資料によると、mRNAの開発で有力なバイオベンチャー企業は
- Argos Therapeutics
- BioNTech
- CureVac
- eTheRNA
- Moderna
であり、この中で上場しているのはBioNTechとModernaの二社です。
Modernaの株価が跳ね上がってしまった以上、残された爆益の可能性はBioNTechということになります。
BioNTechのコロナワクチン開発状況はModernaと大して違いはないように見えますので、もしかしたらまずコロナワクチン開発でBioNTechの株価が跳ねるかもしれませんよ。
SanofiとTranslate Bioがワクチン開発で提携したというニュースも出ていましたので、今後メッセンジャーRNAの領域は大注目になり、資金が集まってくることが期待できますよ。
Alnylam Pharmaceuticals
Alnylam PharmaceuticalsもRNA関連のバイオベンチャーです(siRNA)。
BioNTech同様にコロナのワクチン開発にも乗り出しています。
BlackStoneが2020年4月に巨額の投資をしたことで話題になりましたね。
BioNTechのがん治療がPhase 1/2にとどまっているのに対し、AlnylamはすでにONPATTRO、GIVLAARIという2つの薬品でFDA承認を得て販売を開始しているのが大きな違いです。
2020年Q1の売上で見ると
ONPATTRO: USD 66M
GIVLAARI: USD 5M
となっており、まだまだ売上自体は非常に小さいです。
ONPATTROは日本での承認も取得するなど市場での展開は進んでいると考えられるので、今後に大きな期待ができます。
BlackStoneが投資したり2つの承認済み薬品を持っているとはいえまだまだ大赤字の会社ではあるのですが、世界初のRNAi治療薬を上市させた企業として今後大きな注目が集まり、株価が上がるかもしれませんよ。
Vir Biotechnology
BioNTechやAlnylam Pharmaceuticalsの時価総額はUSD 10Bを超えているのですが、時価総額がもっと小さい会社の中にもバクチを打つのにふさわしい会社があります。
それはVir Biotechnologyです。
Virは感染症領域をターゲットする会社です。
Vir もBioNTech, Alnylam同様にまだまだ開発段階のバイオベンチャーでほとんどまともな売上は立っていないのですが、Alnylam Pharmaceuticalsと共同でコロナ治療薬を開発しているのが注目ポイントです。
同時にVirはGSKともコロナに対する抗体医薬を開発中であり、どちらかでも成功すれば大きな話題になるかもしれません。
参考:GSK and Vir Biotechnology enter collaboration to find coronavirus solutions
Virの2つの医薬品候補ともにBioNTechやModernaに比べると進捗は遅いので、開発が完了する時期は少し遅いかもしれませんね。
Emergent Biosolutions
Emergent Biosolutionsは医薬品の開発と製造を行っている会社です。
すでに話題になっているので知っている人も多いですが、コロナウイルスのワクチンの製造契約を色々な会社と結んでおり、ワクチンの開発に成功した場合Emergent Biosolutionsで大規模なワクチンの製造が行われる予定です。
プレスリリースによると、AstraZeneca, Johnson &Johnson、Vaxart、Novavax
Catalent
- AstraZeneca
- Moderna
- Johnson&Johson
- Arcturus
といったところです。
AstraZenecaとJohnson&JohnsonはEmergent BiosolutionsとCatalentの両方と契約していますね。
コロナワクチンは話題性もあり接種の規模も大きいので、株価が上がり始めればかなり勢いはあるはずです。
Arcturus Therapeutics
コロナウイルスワクチン関連だと、Arcturus Therapeuticsはかなりギャンブルです。
時価総額がUSD 996Mといままで挙げた会社に比べると段違いに小さいです。
Arcturus TherapeuticsはシンガポールのDuke-NUS Medical Schoolと共同でmessenger RNAベースのワクチンを開発しています。
まだ治験の段階には至っていませんが、シンガポールで開発されているワクチンということで非常に注目です。
Modernaは米国、BioNTechはドイツの会社ですので、彼らが開発したワクチンはまずは欧米で接種されるでしょう。
おそらくですが、東南アジアまでワクチンが回ってくるまでにかなり時間がかかるはずです。
一方、Arcturusはシンガポールで開発されておりもちろんシンガポールで優先的に使われるわけですが、その後は東南アジアや新興国にすぐに供給されていくだろうと思われます。
コロナワクチン開発に関しては欧米の開発だけに投資していては不十分で、新興国でのワクチン需要も見込んで投資するのがいいのですが、その場合Arcturusに投資するのは良いアイデアではないでしょうか。
開発が成功するかなんて誰にもわかりませんので、ギャンブルであることには変わりません。
ただ、Arcturusがコロナワクチン開発に成功して、新興国の巨大な人口に対して供給していくのは夢がある話ですし、とても意義のある話です。
Western Digital
Western DigitalはフラッシュメモリとHDDを製造販売している企業ですが、最近株価が低迷したままです。
でも、考えてみてください。
世界的なテレワークやリモート授業でサーバーなど含めたIT投資は非常に活発になっています。
パソコンが売れまくりですし、テレワークやリモート授業でクラウドの需要が高まっているのでデーターセンターへの投資も非常に強いです。
InphiやNvidiaの株価は大きく上がりましたよね。
でも、今の所Western Digitalの株価は低迷したままです。
Western Digitalの収益は基本的にはフラッシュメモリーの価格に連動します。
テレワークやリモート授業でIT投資が高まりフラッシュメモリーの価格が高騰すれば、Western Digitalの収益も跳ね上がるのです。
2019年のフラッシュメモリバブル崩壊を引きずってWestern Digitalの株価が低迷した今こそバクチを打って株を買うチャンスかも知れませ。
あくまでフラッシュメモリ相場に影響されるので、バクチ要素はかなり強いですよ。
まとめ
株でバクチを打つのにおすすめな銘柄は何か?について説明しました。
今回紹介したのは
- BioNTech / Alnylam Pharmaceuticals / Arcturus TherapeuticsというRNA治療薬の開発会社
- コロナ治療薬を開発中で話題になる可能性があるVir Biotechnology
- コロナワクチンの製造委託契約を結んでいるEmergent Biosolutions / Catalent
- フラッシュメモリの価格次第で大化けする可能性があるWestern Digital
の8社です。
資産のコアは米国株インデックスファンドの積立投資がいいんじゃないかと私は考えていますが、資産の一部では株なんて所詮ギャンブルと割り切ってバクチを打ち大儲けを狙うのも面白いと思いますよ。