あなたは生命保険に入るののは合理的な選択だと思いますか?
今回私が10年前に入った定期保険の契約更新時になり、生命保険の契約更新をすべきかどうか考えました。
どういう条件の元で生命保険に入るのが合理的なのか?
これが私の疑問でした。
すべての人がいつでも生命保険が必要なわけではないはずですが、生命保険が必要な場合も当然あります。
今回は生命保険に入るべき合理的な判断基準を紹介します。
基本的に生命保険は不要
私は基本的に生命保険は不要だと思っています。
何故ならあなたが亡くなった後に家族にお金が必要なのであれば、
- 家族が自分で働けばいい
- あなた自身の死亡に備えて資産を作り、あなたのご家族がそれを運用できれば良い
からです。
通常の場合特に生命保険に頼る理由もないでしょう。
例えば、私の場合金融資産があるのですから、その遺産を運用すれば最低限の生活をすることができるため生命保険なんて要りません。
また、人生100年時代は夫婦共働きが基本ですから、あなたが亡くなってもパートナーは自分で働いて食べていくことはできるはずです。
それでも生命保険が必要な場合は何か?
もっとも、生命保険が必要な場合もあります。
それは
- 残された家族がフルで働けない場合
- あなたが資産を十分に築けていない場合
の2つの場合です。
この状況が想定されるのであれば、生命保険には入ったほうがいいでしょう。
例を挙げましょう。
- 30代夫婦と小さな子供で夫が主な稼ぎ手の場合、夫がなくなったら奥様は小さな子供を抱えてフルで働くのは難しい可能性があります。
- 20代〜30代夫婦と小さな子供で家族の資産が1,000万円程度しかない場合、夫がなくなったら奥様が働いて食べていくことはできるかもしれませんが、子供の教育費が十分に用意できない可能性があります。
などです。
要するに、あなたが亡くなった時残された家族がフルで働けず、かつ遺産があまりないか遺産があっても家族に運用能力がない場合は生命保険である程度リスクヘッジをするのが合理的です。
逆に言うと、あなたが亡くなったも残された家族がフルで働いて年収500万円余裕で稼げるような場合は生活に問題はないでしょうから、生命保険は不要です。
あなたが保険に入るべき場合
もう少し具体的に保険に入るべき場合を考えてみましょう。
金融資産が1億円を超える場合は生命保険は不要です。
いつの時代も年利3%程度であれば安定運用できますから、1億円あれば300万円の配当を得ることは誰にでも十分に可能です。
例えば、天下の三菱商事の配当利回りは4%越えていますから、資本市場で運用すれば年利3%で運用することは誰でも可能でしょう。
あとは残された家族が多少働いて年間200万円程度稼げば、年収500万円程度にはなるので十分暮らせます。
ただ、金融資産1億円あっても残された家族が何らかの理由で働けない場合は、保険でリスクヘッジが必要です。
生命保険でリスクヘッジすべき場合は、関東在住であればあなたが亡くなったときに残された家族がフルで働けなくても配当金と合わせて手取り年収500万円以下と合理的に想定される場合です。
ターゲットとすべき手取り世帯年収が500万円がいいのかどうかはあなたの生活水準にもよりますが、関東在住の場合体感だと子供がいれば年収500万円程度はないと苦しいです。
なお、あなたの奥様が今専業主婦であっても生命保険ですべての生活費・学費を捻出する想定はしなくていいです。
あなたが亡くなった場合は、いま専業主婦の奥様でも働かざるを得ないですからね。
子供がいる家庭で、奥様が働き資産を運用し手取り年収500万円を達成するのが難しいなら生命保険でリスクヘッジをしておきましょう。
入るべき生命保険の金額は幾らか?
最後に入るべき生命保険の金額がいくらが妥当かを考えましょう。
前提条件としてあなたが男性で主たる稼ぎ手、奥様がパートに出て、5歳の子供が一人とします。
この想定が女性差別だという批判はあるでしょうが、あくまで想定です。
あなたが亡くなった後、奥様がパートではなく正社員で働いて手取り年収300万円を稼げるとします。
人手不足の世の中ですからこれは非現実的な想定ではありません。
必要な生命保険金は、
(500万円-300万円)x (22歳-5歳) = 3,600万円です。
当ブログの考えでは、必要な生命保険金の計算式は、
で計算できます。
22歳というのは子供が大学を卒業するまで扶養する想定です。
大学に行くかいかないかは5歳の段階ではわかりませんし、必ずしも大学に行く必要があるとも思いませんが、計算上は考慮しておきましょう。
あなたの年齢がどうであれ、子供を基準に生命保険金額を決めるのが合理的な考え方だと思います。
子供が小さく家計のリスクが大きいうちは保険で手厚くリスクヘッジをして、子供が大きくなったら保険金額を減らすのがおすすめです。
なお、残された家族の収入を低く想定すると必要な生命保険金が高額になり毎月の保険料が高額になってしまいますので、通常は手取り年収300万円程度は稼げると想定するのがおすすめです。
まとめ
生命保険に入るべき合理的な判断基準について考えてみました。
生命保険は、基本的に子供が成人するまでの十分なお金が準備できるかどうかを基準に考えるべきです。
そして、当ブログが提唱する必要生命保険金の算出方程式は、
「(必要な手取り年収 - 運用も含めて残された家族が稼げる額) x (22歳 - 子供の年齢)」
です。
注意すべき点は、この算出方程式を使うと必要な生命保険金は毎年減っていくことです。
必要な生命保険金が減っていいけば払う保険料も減りますので、生命保険はできるだけ内容を毎年見直せるタイプのものがよいでしょう。
それにより必要な生命保険金を過不足なく準備することができますよ。
あなたも生命保険に入る場合は、必要性の有無・必要な生命保険金額を合理的な判断基準を元に考えてみましょう。