高配当株は高い配当利回りは魅力ですが、減配のときに株価が暴落傾向にあります。
青山商事、日産自動車など業績悪化に伴って株価が暴落する銘柄が続出です。
配当狙いで投資するのであれば、連続増配株に注目するのが良いです。
連続増配しているということは、業績が安定的に伸びている証拠でもあります。
米国の場合は、Vanguard Dividend Appreciation ETF (VIG) というETFに投資するだけなので非常に簡単です。
一方日本株ではVIGに相当するETFがありません。
そこで、今回は日本の連続増配株に投資するおすすめ方法について紹介します。
岡三アセットの日本連続増配成長株オープンはコストが高すぎる
日本には連続増配株に投資するETFはないのですが、該当する投資信託はあります。
それが、岡三アセットマネジメントが運用する日本連続増配成長株オープンです。
ファンドのポイントとして「連続増配している企業の中から成長性の高い企業に投資を行います」と書いてあり、コンセプトは非常にいいです。
そんな企業に投資したいですよね。
ただ、問題もあります。
それは運用コストが高すぎることです。
SBI証券で日本連続増配成長株オープンに投資する場合
- 信託報酬 1.584%/年
がかかってしまいます。
このような高コストを払ってTOPIXを遥かに上回るリターンを得られればそれでもいいのですが、実績を見る限りTOPIXを上回るリターンというわけではないため、信託報酬を年1.584%も払ってこの投資信託に投資する勝ちがあるのかは甚だ疑問です。
全ての連続増配株を単位株で買うのは資金的に厳しい
では、全ての連続増配株を単位株で買えば良いのかというと、そうでもありません。
日本株には取引単位が設定されていて、通常100株単位でしか買えないため、連続増配株のポートフォリオを作るのには大きな資金が必要です。
例えば、日本連続増配成長株オープンが保有する銘柄の10銘柄をピックアップしたとしても、現時点で655万円もかかってしまいます。
コード | 名称 | 株価 | 最低投資額 | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
4452 | 花王 | 7,806 | 780600 | 1.67% |
9435 | 光通信 | 24,360 | 2436000 | 1.53% |
1414 | ショーボンド | 3,655 | 365500 | 1.78% |
2413 | エムスリー | 2,253 | 225300 | 0.31% |
3769 | GMOペイメントゲートウェイ | 7,950 | 795000 | 0.44% |
6869 | シスメックス | 7,938 | 793800 | 0.91% |
4527 | ロート製薬 | 2,930 | 293000 | 0.89% |
2371 | カカクコム | 2,425 | 242500 | 1.65% |
4543 | テルモ | 3,180 | 318000 | 0.88% |
1925 | 大和ハウス | 3,066 | 306600 | 3.75% |
0 |
もっと気軽に低コストで日本の連続増配株に投資する方法はないのでしょうか?
単元未満株を使って連続増配株ポートフォリオを作ろう
証券会社によっては単位株未満でも投資できる会社があります。
具体的には、
- SBI証券の単元未満株(S株)
- カブドットコム証券(プチ株)
です。
売買手数料はSBI証券、カブドットコム証券共に0.5%です。
単元未満株を買って保有する場合、投資信託と違って信託報酬はかからないので、運用コストは買い付け時と売却時の0.5%の合計1%です。
連続増配株を買う場合は、20年、30年と長期で保有する場合が多いと思いますので、全体で見るとこれはほぼ無視してよいコストです。
単位未満株を使えば、連続増配株を小さな資金でバランスよく買うことができます。
仮に運用資金が20万円しかない場合でも、以下のような連続増配株ポートフォリオを作ることができますよ。
コード | 名称 | 株価 | 投資額 | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
4452 | 花王 | 7,806 | 202956 | 1.67% |
9435 | 光通信 | 24,360 | 194880 | 1.53% |
1414 | ショーボンド | 3,655 | 201025 | 1.78% |
2413 | エムスリー | 2,253 | 200517 | 0.31% |
3769 | GMOペイメントゲートウェイ | 7,950 | 198750 | 0.44% |
6869 | シスメックス | 7,938 | 198450 | 0.91% |
4527 | ロート製薬 | 2,930 | 199240 | 0.89% |
2371 | カカクコム | 2,425 | 198850 | 1.65% |
4543 | テルモ | 3,180 | 200340 | 0.88% |
1925 | 大和ハウス | 3,066 | 199290 | 3.75% |
日本株についての連続増配株ETFがありませんので、上記のように単位未満株を使って自分でポートフォリオを作るのがおすすめですよ。
例えば、これを「日経平均が2日で500ポイント以上下落した場合に投資する」のようなルールを作って、株価暴落時に機械的に投資していけば、20年後、30年後には非常に大きな配当を得られている可能性が高いとお思いますよ。
まとめ
安定した配当を受け取りつつ中長期的に資産を増やすために、日本株での連続増配株への投資方法を紹介しました。
岡三アセットの日本連続増配成長株オープンは連続増配株に簡単に投資できて良いのですが、運用コストが高すぎます。
連続増配株を全て単元株で買うのは非常に大きな資金が費用になり厳しいです。
このため当ブログではSBI証券のS株、カブドットコム証券のプチ株のような単元未満株を使って連続増配株に投資する方法をおすすめします。
たとえ資金が20万円しか無いとしても、十分に分散された連続増配株ポートフォリオを作ることができますよ。
あなたも単元未満株を使って、バランスのよく低コストな連続増配株ポートフォリオを作ってみましょう。