2024年から新NISAが始まっていますが、あなたはもう新NISAでの運用を始めましたか?
新NISAは投資枠が拡大され、非課税運用期間も無期限となり、また新NISAの運用資産を売却しても翌年には枠が復活するなど非常に使いやすい制度になりました。
とはいえ、自由度が高すぎてどうしたらいいのかわからなくなることもあるのではないでしょうか。
今回は人生100年時代を想定した新NISAの運用方法について、実際に私がやっている方法を紹介する形で説明します。
私の新NISA運用方法
私の新NISA運用方針は以下のようにとてもシンプルです。
- 低コストの株式インデックス投信に100%投資する
- 可能な限り最短期間で投資枠1,800万円を使う
- 投資対象の株式インデックスはできるだけ期待リターンが高いものにする
これは長期的な運用リターンで見ると株式が債券を上回りかつインフレ率も上回ることが想定できることと、投資期間が長い方が運用成果が上がる可能性が高いためです。
また、さまざまなリスクを考えると私はやはり米株への投資が一番安全だと考えているので、投資先は米国株インデックスがメインとなっています。
この方針に基づいて私が実際に運用しているのは、
- 成長投資枠:ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
- つみたて投資枠:SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
です。
成長投資枠でS&P500ではなくNasdaq100に投資するのは長期的な期待リターンがより高いことが理由です。
成長投資枠では年初一括全額年240万円投資をし、つみたて投資枠では月100円のつみたて投資と1月初めにボーナス投資設定で1,198,000円を投資する形です。
これにより、4年間で1,800万円の投資枠全額を埋める計画です。
そして、このポートフォリオをできるだけ長期間運用します。
売却時期は事前には決めていませんが、30年くらいは非課税で運用したいですね。
新NISA一括投資のリスクをどう考えるか
年初に一括投資をするというと「暴落したらどうするんだ!!」と思われるでしょう。
実際私も暴落したらどうしようと思うのですが、これは色々な方の検証で過去のデータを見ると一括投資した方がリターンが高いことがわかっているので、あくまで確率的に勝率が高いやり方を選択しているというだけです。
暴落は必ず起こりますが、実際のところ毎年大暴落が起こるわけではありません。
株式インデックスが30%ほど落ちる大暴落というのはおおよそ10年に1回くらいしかないのです。
そんなたまにしか来ない大暴落のために資金を遊ばせておくよりは、暴落覚悟でさっさと投資してしまった方が運用リターンとしては高くなります。
なぜなら通常現金より株式の方がリターンが高いですから。
また、このインフレの時代に現金で持っておくとどんどん資金の価値が目減りしていくので、できるだけ現金で保持している期間を短くした方が合理的という面もあります。
繰り返しますが、株式市場の大暴落は必ずきます。
私やあなたの新NISAの運用資産は大きく目減りするでしょう。
私のように一括投資をしていると大暴落をモロに喰らいます。
ただ、それは10年に一度程度しかなく、また株式市場はすぐに戻っていきます。
個別株に投資していれば株価大暴落の際に倒産してしまう可能性もありますが、株式インデックスであれば無価値になる可能性はゼロですので、暴落を過度に恐れる必要はないのです。
恐れるべきはインフレと円安
正直なところ株式インデックスで長期運用する方針であれば株価大暴落なんて特に過度に恐れる必要はないのです。
それよりも恐れるべきは
- インフレと
- 円安
インフレと円安は常に発生していて累積したインパクトは株価大暴落の比ではありません。
株式市場は10年位一度程度30%程度下落する場合がありますが、例えば毎年インフレ3%が10年続けば物価は3割以上あがり、現金の価値はそれだけ下落します。
円安に至っては一年で10円、20円円安になることはありますし、その場合日本円の価値は下落します。
インフレと円安を考えた場合、日本円現金の価値は長期的に大きく下落する可能性があります。
このため私の一意見ですが、一刻も早く日本円現金を米ドル建て資産に変えた方がいいのです。
米ドルの価値も変動しますがそれでも世界の基軸通貨ですので日本円で持つよりはマシでしょう。
米ドルの下落が心配であれば米株インデックス投信ではなく、ニッセイ外国株式インデックスファンドやeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)のような広く分散した先進国株に投資するのもいいでしょう。
選択肢はいろいろあります。
生活防衛資金は常に用意しておく
インフレと円安が怖いと言っても資産全額を投資し日本円現金を全く持たないというのはあまりお勧めしません。
日本円で生活防衛資金は常に十分に用意しておきましょう。
生活防衛資金があれば急に収入が途絶えた、急に資金が必要になった時などに新NISAの運用資金を取り崩さなくてよく、長期投資を継続することが可能です。
例えば、以下のようなケースに備えられますね
- 会社を突然クビになった
- 健康上の問題で働けなくなり療養が必要になった
- 急に引越しをしなくてはならなくなった
また、近々でお金を使う予定がある場合もその分は投資に回さない方がいいですよね。
例えば、
- 結婚式・新婚旅行の費用
- 3年以内の子供の学費
- 手術など治療のための費用や介護費用
これらは個々人によって資金需要が異なりますが、生活防衛資金とは別に用意しておきましょう。
私の場合は、
- 生活防衛資金:400万円
- 引越し費用:200万円
- 予備費:100万円
の合計700万円の日本円貯金は常に引き出せる形で用意しています。
700万円以上の資金を急に必要になることは私の人生で想定できないので、それ以上の資金需要な運用資産を売却して充当する形になります。
くれぐれも生活防衛資金と近々使う予定のあるお金まで投資に回さないことを強くお勧めします。
株式市場の暴落はいつも予期しない時に発生しますので、暴落時に慌てて新NISAの運用資金を売却することがないようにしましょう。
まとめ
今回は人生100年時代の新NISAの運用方法について説明しました。
株式市場の暴落は必ずきますし、私やあなたにそれを回避する術はありません。
暴落を予測して現金に変えておけばいいじゃないと思うでしょうが予測できませんし、暴落の底値で買うことも絶対できません。
そんなできないことを目指すのではなく暴落覚悟で全部株式インデックス投信に投資するのが私の方針です。
ただし、生活防衛資金と近々に使う予定のあるお金まで投資に回さないことを強くお勧めします。
投資に回すのはあくまで暴落の直撃を喰らっても大丈夫な資金です。
もっとも暴落を過度に恐れる必要はありません。
株式インデックス投資であれば倒産リスクはゼロですし、経験上株式市場は1−2年もすれば元に戻ります。
新NISAはとてもよい制度ですのでぜひみなさんフルに活用して、資産を大きく増やしていきましょう。