「長期間働けなくなって収入が激減したら、生活に困るかもしれない!!」
と、不安になって就業不能保険に入ってしまう人いませんか?
就業不能保険を売っている会社のホームページで「長期間働けなくなると「収入減少」と「支出増加」が大きな負担に!」と書いてあるのを見ると心配になります。
私は就業不能保険は全く入る必要が無いと思っています。
就業不能保険の保険料は毎月数千円程度で高くはないのですが、ほとんどの人には不要な出費であり、保険料を払う分だけ我々の損・保険会社の利益になるだけと考えます。
今回はなぜ就業不能保険にはいる必要が全く無いと考えるかを説明します。
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- 対象:長期間働けなくなった場合に備えて就業不能保険への加入を検討している人
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- 得られること:就業不能保険は必要がないと私が考えている理由がわかります。
就業不能になる確率は非常に低いので保険はいらない
就業不能保険を検討する前に冷静に考えて見てください。
あなたが就業不能になって、かつ就業不能保険の給付金受給条件を満たす確率って高いのでしょうか?
「もし長期間働けなくなったらどうしよう?」
という心配はもっともですが、就業不能保険の保険料を支払っても給付金が支払われる条件を満たす確率が低いのであれば、その保険は入らないほうがいいですよね。
例えば、ライフネット生命の「働く人への保険2」では支払い対象外期間が60日あるいは180日あります。
この間は就業不能になっても保険金は支払われません。
就業不能保険金がおりるのは、あくまで支払い対象外期間を経過してからになります。
最近は医療が進んでいるので、がんなども含めてたいていの病気は早期に治ります。
うつ病など精神疾患は長期間就業不能になる場合はありますが、ライフネット生命の場合は精神疾患は就業不能保険の支払対象外です。
「うつ病」などの精神障害が原因の場合や、「むちうち症」や「腰痛」などで医学的他覚所見がみられない場合は、お支払いの対象外です。
通常のよくあるケースでは60日あるいは180日あればたいていの病気治り再度就業可能になるので、実際のところ就業不能保険の保険金が支払われる場合は多くありません。
また、ライフネット生命のホームページによると、就業不能保険の保険金が支払われるのは、「所定の就業不能状態」になった場合です。
就業不能保険の仕組み上、単にあなたが働けないからといって直ちに保険金が支払われるわけではありません。
この点多少誤解をしている人いませんか。
具体的には、「所定の就業不能状態」については以下のように定義されています。
入院している状態はもちろん、医師の指示により自宅等で療養をしており、外出が通院等に制限されているような状態が就業不能状態に該当します。
例えば、医師の指示に基づいて
- 入院している状態
- 在宅療養している状態
がそれに該当します。
考えてみてください。
医師の指示に基づいて入院ないし在宅療養している状態が、60日ないし120日以上継続する可能性ってそんなに心配するほど高いですか?
60日といえば二ヶ月間入院なり在宅療養ですが、そうなるケースってよほどの重症です。
あなたの周りにそんなケースが非常に多いのであれば入ったほうがいいですが、周りに病気で長期間就業不能になった人ってどれだけいますか?
長期間働けなくなるというのは想像すると不安ですが、実際にはほとんどの人は健康でずっと働けるので就業不能保険は必要ありません。
なお、工場や現場で怪我に合う可能性がある人には労災がありますので、就業不能保険に追加で入る必要はないと思います。
就業不能になったときは障害年金があるので保険はいらない
ほとんどの人は長期間所定の就業不能になる確率は低いと思いますが、それでもまれに運悪く就業不能になる場合はあるでしょう。
その場合は(きちんと年金を払っていれば)障害年金があるのである程度大丈夫です。
国民年金であれば障害基礎年金、厚生年金であれば障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされます(金額は障害の程度によって変わります)。
「障害年金だけだと生活には足りない」というかもしれませんが、就業不能保険だって生活費には十分な金額が出るわけではありません。
どっちにせよ就業不能保険や障害年金は生活費の一部を賄う程度のものです。
「保険で就業不能状態に備える」という考え自体は切り替えて、「投資や副業で就業不能状態に備える」としたほうがよっぽど有意義です。
毎月3,000円も就業不能保険料を払えるなら中長期で米国株に投資したほうがよほどいい
ライフネット生命の「働く人への保険2」で以下の前提で保険料を試算すると、月3,296円の保険料を収める必要があります。
- 保険加入時年齢:30歳
- 保険期間:55歳まで
- 就業不能給付額:月15万円
- 支払対象外期間:60日
- 標準タイプ
55歳まで25年間で合計98万円もの保険料を支払うことになります。
実際の金額は試算する時期によって違うかもしれませんので、詳細はご自身で保険会社に問い合わせてご確認ください。
これを年間運用利回り7%で運用したらいくらになるかわかりますか?
答えは267万円になります。
エクセルで(=FV(0.07/12, 12*25,-3296,0))と打てば検算できるので試してみてください。
先に述べたように就業不能給付金が支払われる可能性は低いのですから、支払った98万円の就業不能保険料は殆どの場合無駄になります。
98万円を無駄にするくらいなら、小学だとしても運用に回し267万円に増やしたほうがよほど良いお金の使い方です。
就業不能保険以外で就業不能に備える方法
よく言われることですが、今は人生100年時代です。
我々は幸か不幸か長生きする確率が高いので、60歳なり65歳で会社を定年退職した後でも何らかの収入を得続ける必要がありますよね。
でも、年をとってからできる仕事は限られています。
そして、年をとると身体の調子が悪くなり、身体的な制限から働くことができなくなる可能性もあります。
これは保険会社が言う就業不能状態ではないですが、生活費には困ることになります。
このリスクを避けるために、今の時代は会社以外で自分で収入を得る能力を持っていることはとても重要です。
サラリーマンのあなたも副業で稼ぎリスクヘッジをする必要があります。
ブログでも投資でも何でもいいですが、安定した副業があればあなたが入院しようが在宅療養中だろうが安定した不労所得を得られます。
このため、私が思うに
また、就業不能保険で払う保険料は掛け捨てで無駄になりますが、あなたがブログや投資に費やした努力は無駄になることはありません。
まとめ
「就業不能保険」にはなぜ入る必要がないのかにいて説明しました。
就業不能保険はとても人気の保険であなたも加入を検討していると思いますが、私の観点ではほとんどの人には不要な保険です。
就業不能保険は、
- 医療技術が発達した現在では保険料支払いの条件である「所定の就業不能状態」になる確率が低く
- ほとんどの病気や怪我のケースでは支払対象外期間で治り復帰ができる
ので、入る必要がありません。
また、就業不能保険の保険料は掛け捨てで、殆どの人の場合支払った保険料は無駄になります。
そもそも保険会社はきちんとデータを元にして統計的な計算で保険会社が十分に儲かるように保険と保険料を設計しているのですから、あなたに都合のいいように保険給付金が支払われることはありません。
当然保険会社が儲かるように商品を設計しているでしょうから。
ただ、就業不能状態になった場合どうしよう!!という不安はもっともなので、ぜひ投資とブログで副業を始めてみてください。
投資もブログも簡単に不労所得を得られますし、あなたが就業不能状態になっても所定の条件無しに安定して不労所得を得られます。
就業不能保険に加入するかどうか迷うよりも、副業で不労所得を稼げる仕組みづくりを考えたほうがよっぽど有意義ですよ。