あなたはどういう基準で家を購入する決断をしましたか?
私はずっと
と思ってきたのですが、資産が増えてくるに従って不動産を保有することに興味が出ててきました。
もっとも、どう考えても35年ローンを組んで最近人気の湾岸のタワマンを買う気にはなれません。
では、私ならどういう家を買うかな、と考えてみました。
これから家を買おうかと考えているあなたへの参考に私の考え方を紹介します。
- 対象:これから居住用の自宅を買おうと考えている人
- 得られること:家を買うことに関する投資家の視点がわかります。
家を買うななら金利が猛烈に上がってから
最近家を買っている人の理由の一つは「低金利だから」でしょう。
今なら低金利で銀行から融資が受けられるから金利が上る前に買っておこう、という発想です。
ただ、私なら逆に金利がかなり上がるのを待って買います。
低金利のときに買う問題点は、あなた以外の多くの人も低金利だから買っているため家の購入を希望する消費者が多いことです。
この結果、良い物件の競争倍率が上がってしまいますし、売り手側の不動産販売会社も価格を下げるインセンティブが働きません。
あなたが買わなくても、他の人が低金利の融資を受けて買ってくれるからです。
普通は不動産をキャッシュで買う人はおそらく殆どいないので、低金利の融資が受けられなくなれば多くの人は買いたくても買えない状況になります。
私は不動産を買うならほぼキャッシュで買うつもりですので、銀行が融資をだそうが出すまいが関係がありません。
金利が上がりかつ銀行が融資の審査を厳格化したときには普通のサラリーマンは買いたくても買えない状況になるため、購入希望者の間の競争が減り価格交渉もしやすくなり、絶好の購入機会になります。
家を買うなら深刻な不景気で株価が大暴落した時
不景気になればサラリーマンの給料は上がらず、将来上がる展望も見えなくなります。
その結果、多くのサラリーマンは中長期の住宅ローンを組んで家を組むことに消極的になるでしょう。
家を買いたいけど「これから勤め先の会社がどうなるかわからないから少し待ってみよう」と考えますからね。
このため良い物件を巡る競争が減り、購入しやすくなります。
また、企業の経営者の中で自宅を担保に借り入れしている人が、景気悪化で事業不振になり借金の返済に詰まって家を売却してくれるかもしれません。
さらに、株価が大暴落すれば、信用取引に失敗し借金を抱えた投資家が、自宅を売って返済しようとするかもしれません。
つまり、景気が悪化しで株価が大暴落すれば
- 購入希望者が減り
- 売却希望者が増える
ことが想定されます。
これにより、キャッシュで家を買える投資家にとっては不動産がとても買いやすくなります。
株式投資で成功している投資家も、多くは不景気で株価暴落しているときに仕込んで成功しています。
それと同じように自宅の購入で成功するためにも、不景気で株価が暴落し誰も家を買いたがらないときに買うのが良いと思います。
家を買うなら高くても伝統的な高級住宅街の一戸建て
私は現在マンションに暮らしています。
マンションは住むには便利なのですが、これを区分所有権で買った場合将来マンションが管理不能になり詰む未来しか見えません。
経済力も何もかも違う住民が数十、数百戸集まった管理組合が合理的な意思決定をできかは大きな疑問です。
実際、たまに湾岸のタワマンを見るたびに、「将来管理不能になるのではないか」という思いはますます強くなります。
湾岸のあんなところにあんなタワマン建ててしまって将来どうするのでしょうか?
家を買うときには湾岸のような新興住宅地のタワマンが候補に上がると思いますが、それと対照な伝統的な高級住宅街の一戸建てを比べてましょう。
新興住宅地のタワマンを買うリスク
この場合新興住宅地には東京の湾岸エリアも含みます。
新興住宅地の場合、すでに我々は多摩ニュータウンのように住民層が高齢化して廃墟化していく現実を見ています。
新興住宅地は開発当初は人気もあり住民層も若く良いのですが、その人気が果たしてずっと続くのか誰にもわかりません。
年月が経ち住宅地としての人気が落ちた場合、住宅の購入希望者が減ってしまい家を売りたくても希望する値段で売れない、あるいは買ってくれる人が誰もいない、というような事態にも陥るかもしれません。
実際多摩ニュータウンではそれに近いことが起こっています。
更にタワマンの場合そもそも中長期的に管理不能になるリスクがあります。
私の私見でしかありませんが、湾岸エリアを含めた新興住宅地のタワマンは将来的に価値が維持できるのか、あるいは中古市場の売買が将来に渡って成立し続けるのか、疑問です。
端的に言って、新興住宅地のタワマンは、将来的に価値が維持できるのかわからないリスクがあります。
伝統的な高級住宅街の一戸建てを買うリスク
新興住宅地のタワマンと比べた場合、伝統的な高級住宅街の一戸建てのリスクはどう考えたら良いでしょうか。
日本の伝統的な高級住宅街の場合、その地域に対する評価はある程度固まっています。
アメリカだと歴史的に高級住宅街だったところがスラム化するようなこともあったと思いますが、今の所日本ではそういった事態には発生していません。
そのエリアに対する高評価が安定していて不動産に対する需要が安定しているのであれば、中長期的に価格が安定し中古市場での売買も成立しやすい可能性が高いですよね。
さらに、タワマンでなく一戸建てであれば、今から30年後に建物の評価額は無いとしても土地の価値は残ります。
また、管理上もあなた自身、あるいはあなたの家族という少人数の身内の意思決定で管理ができるため、タワマンに比べて管理不能になるリスクが圧倒的に小さいです。
もちろん、伝統的な高級住宅街の一戸建ては高いですし、売り物もなかなか出てこないと思いますが、
- 金利が上がり
- 経済不況で株価大暴落
のような自体になったらきっと売る人もでてくるはずなので、目を凝らしながらマーケットをチェックしていれば掘り出し物が出てくる可能性はあります。
家は不動産投資として買う
ほとんどの人が家を買うときは自分自身で住むために買います。
住宅ローンも自己居住用の場合に限り銀行が超低金利で貸してくれます。
「家賃を払うくらいなら買った方がお得だから買う」、と考える人もいるでしょう。
ここで、家という資産を買うのに投資という観点が抜けているのが大きな懸念です。
投資家としての私の意見ですが、自分自身が住むために家を買うとしても必ず不動産投資をするという意識は持つべきです。
なぜなら、不動産はあなたにとって資産だからです。
消耗品として不動産を買う人はいませんよね。
住むために買うとしても不動産は資産と意識するのですから、あなたが家を買うという判断は投資面でも合理的で正しい判断かどうかをきちんと判断して買いましょう。
自分が住むし今は売るつもりがないとしても、あなたが家を資産と認識するのであれば、家の購入はれっきとした不動産投資です。
家を買うときにチェックすべき項目
投資家目線で考えると、家を買うときには少なくとも以下の4項目はチェックすべきです。
- 管理:その家は管理不能に陥るリスクがないか
- 資産価値:その家は10年後、20年後、30年後に資産価値が維持できるか
- 流動性:あなたがその家を売却せざるを得なくなった場合、買い手がすぐにつくか
- エリアの人気度:30年後もあなたが家を買うエリアの人気は維持できるか
私は本業が株式投資家でですので、家を買う場合もまず売却可能かを考え、そこから逆算して投資していいかどうかを考えます。
株式投資で株を買う時には、誰しも将来株価が上が上がり売却して利益を得ることを想定して買いますよね。
家を買う時も同じで、将来資産価値が上がりかつ容易に売却可能かどうかをチェックしてから買うことをおすすめします。
将来資産価値が上る見込みがなく売却が難しい家を買うくらいなら、家は買わずにJリートに投資し配当金を使って賃貸に住んだほうがマシなんじゃないかと思います。
まとめ
家を買うことに興味が出てきたので、投資家としての私なら「どう考えて家を買うか」を考えてみました。
まとめると、家を買うのはタイミングは、
- 金利が上がり
- 銀行からの融資が受けにくくなり
- 不景気で
- 株価が大暴落
したときです。
家を選ぶ時には、伝統的な高級住宅街の一戸建てを
- 管理が良いか、管理可能か
- 30年後も資産価値が維持できるか
- 30年後もエリアの人気度が維持できるか
- 流動性があるか
を考慮して判断します。
支払手段は、キャッシュで一括払いかあるいは期間の短いローンを使う、というのが私の考え方です。
これであれば、家を買うことを投資としても考えた場合でも負ける確率はかなり低いでしょう。
私なら誰も家を買わないときに伝統的な高級住宅地の一戸建てを底値でキャッシュで買いたいです。
当面そんなチャンスは訪れる見込みはありませんが、いつか大チャンスが来るまで賃貸で待ち続けて買えば良いんじゃないでしょうか。
家を買うことは投資ですから、徹底的にリスクを抑える方策をとってから投資を実行するのが賢いやり方です。
良い家を手に入れることができれば豊かで幸せな生活が来ることは間違いありませんので、冷徹に投資判断をしてハッピーな人生を実現しましょう。