あなたはオーストラリア株に投資するメリットは何だと思いますか?

米国株なら世界的な革新企業に投資したい、香港株なら中国経済の成長可能性に賭けたい、シンガポール株なら東南アジアの経済成長に賭けたいなど海外株を投資する場合それぞれの国ごとに異なった戦略的な理由があります。

私自身はは2011年からシンガポールリートに投資し、2019年からオーストラリア株に投資してみたのですが、昔初めてシンガポール株に投資したのと同じような感覚を得ています。

つまり、

日本人がほとんど投資していない良い投資先を見つけてしまったかも!?

という何か世界の秘密を発見してしまったような感覚です。

今回は何故私がオーストラリア株をおすすめだと考えるのか説明します。

オーストラリア株は地理的に他地域から離れているため資産のリスクヘッジに向く

日本の投資家はリスクヘッジについて真剣に考える必要があります。

何故なら日本は

  • 自然災害が多く
  • 統計的に明らかな巨大地震のリスクがあり
  • 低成長で
  • 高齢化する社会
  • 人々は低賃金でアジアの地域と比べても相対的に貧困になっている

ような状況です。

日本に住む限り日本円を得る必要はあるものの、日本に一極集中に投資し続けるのはどう考えてもリスクが高いです。

単純な話ですが、南海トラフ地震が発生したら資産はどうなるんでしょうか?

リスクヘッジのためには、資産の配分先を地理的に分けるのが一番早いです。

オーストラリアは日本から赤道を越えて約7,000km離れたところに存在するので、日本で巨大地震が起こってもほとんどオーストラリアには影響しません。

シンガポールからも地理的に遠いですし、米国からも遠いです。

このようにオーストラリアは物理的に遠くにあるために、日本居住者の資産の分散先として非常に良いのです。

地理的に遠いと行ってもアフリカや南米だと遠すぎて、市場のイメージが全く付きません。

一方、オーストラリアは地理的に遠いですが、日本からの旅行先としても人気なところです。

今はいけないとしても今後またあなたが行く機会も多いでしょうから、全く何もわからないというわけでもありません。

つまり、オーストラリアは日本から適度に遠くリスク分散先として向いていることが投資先として魅力的です。

オーストラリア株に投資することで為替差益と株価上昇益の両方を一気に狙える

豪ドルは資源国通貨と言われていて、比較的変動が激しいです。

過去1年で見ると

  • シンガポールドル円は83円〜76円の7円程度のレンジで緩やかに動いているのに対し
  • 豪ドル円は82円〜72円と10円も動いていますし、かつ動くときは急激に動きます

オーストラリアは人口が増えている国ですし資源も豊かな先進国なので、世界経済が復活してくれば最終的に豪ドルは強くなると私は考えています。

このため豪ドルが弱く株価も低迷しているときにがっつりオーストラリア株を仕込んでおけば、私は為替と株の2つの差益を両取りできるんじゃないかと目論んでいます。

少し前までは豪ドルは高金利通貨と言われていてFXでスワップ金利を狙うだけでも儲かりました。

ただ、現在ではオーストラリア中央銀行の政策金利はほぼ0%程度まで落ちてきており、豪ドルが高金利通貨だとは言えなくなりました。

このため豪ドルFXに変わるオーストラリアへの投資方法として、今はオーストラリア株への投資がおすすめです。

オーストラリア株の配当利回りは高いため安定した長期投資先にも向いている

オーストラリア株の中には相対的に配当利回りが高い銘柄が多いです。

Google Financeで2020年12月3日時点のオーストラリア主要株の配当利回りを調べると

  • BHP Group: 4.45%
  • Aurizon: 6.48%
  • Woodside Petroleum: 5.32%

と高利回りです。

なお、オーストラリアの高配当銘柄については以下の記事も参照下さい。

また、オーストラリアの主要株に投資するETFのS&P/ASX 200 Fundでも配当利回りも3.27%です。

オーストラリア株に投資して為替差益と株価上昇益の二重取りを狙う際には、株価や為替が大きく下落したところで仕込み、数年間保有して市場環境が大きく改善したところで売ることになります。

配当利回りが低い市場の場合長期で株を持つモチベーションがありませんが、オーストラリア株の場合放っておいても高い配当を受け取り続けられる可能性が高いので、安心して長期保有ができます。

結果として、為替面でも株価面でも絶好の売却タイミングまでじっくりと待つことができます。

テクノロジー企業は容易に巨大な米国市場を狙えて大化けする可能性がある

最後に忘れていけないのは、オーストラリアは言語が英語でかつ市場的に米国に近いのでオーストラリア発のテクノロジー企業は容易に米国市場を狙えるということです。

オーストラリア自体は(年々増えているとはいえ)人口2500万人弱の小さな国ですので市場は大きくありません。

ただ、テクノロジー企業の企業であれば国境は関係ありませんので

  • 言語が英語
  • 市場が米国と似ていて、オーストラリア人は米国の動向をよく見ている

ことから米国市場を攻略することができます。

いまは世界的なソフトウェア企業になったAtlassianも創業はシドニーでした。

私が今投資していたAfterpay, Xeroも米国市場を攻略しているところですが、米国で大きなシェアを確立できれば株価的にも大きく跳ね上がることが期待できますのでテクノロジー企業にも投資機会がありますよ。

日本でメルカリが米国に進出して大赤字を計上し続けていますが、日本のソフトウェア企業が米国でシェアを取るのは非常に困難です。

一方、オーストラリアにはすでにAtlassianという前例がありますし、AfterpayやXeroも着実にシェアを上げていっています。

日本のテクノロジー企業に投資するくらいなら、より世界市場を制覇できる可能性があるオーストラリアのテクノロジー企業も検討してみてください。

まとめ

オーストラリア株への投資が何故おすすめなのかについて説明しました。

まとめると、オーストラリア株への投資のおすすめポイントは以下の3つです。

  • オーストラリアは地理的に日本を含むどの国からも離れているためリスクを分散させるのに向いている。ただし、アフリカなどに比べて情報が豊富に入手できる。
  • 豪州ドルは比較的変動が激しいので、上手いタイミングでオーストラリア株に投資すれば為替差益と株価上昇益の二重の利益が見込める。
  • オーストラリア株は主力株でも配当利回りが高い銘柄が多く、配当狙いで長期保有も十分に可能である。
  • オーストラリアのテクノロジー企業は米国に容易に進出できるので、米国でのシェアが取れれば大きくな成長機会がある。

オーストラリア株に投資する際の唯一の問題点は、日本の大手ネット証券では取り扱っていないことです。

ただ、そこに収益のチャンスがあるのであれば、日本からの投資方法を探せばいいだけです。

オーストラリア株式市場は外国人の投資家にも完全に開かれたマーケットですから、投資する方法さえ自分で見つけてしまえば、その後は何の制限もなく株式の売買ができますよ。

私が9年前に黄金の羽根だと思ったシンガポールリートへの投資は、それからずっと私に安定した配当金をもたらしてくれました。

オーストラリア株は第二の黄金の羽ではないかという感触を得ています。

日本からオーストラリア株に投資するのは若干めんどうですが、ちょっと探すだけでみずほ証券のような高コストの日本の証券会社を使わないで投資する方法もいくらでもあります。

オーストラリア株は、リスク分散先としても、為替差益・キャピタルゲイン狙いでも、配当金狙いでも狙い目ですので、ぜひあなたの資産の一部に組み入れてみましょう。