あなたは年収1000万円ってすごいと思いますか?
あなたはサラリーマンの給与が額面で年収1000万円に到達したからといって
「うちは金持ちで勝ち組だからタワマンを買って、レクサスを買って、子供をインターに入れて、毎月一回は高級ホテルで外食しよう」
なんて思っていませんか?
結論から言うと、年収1000万円なんて一般人の生活しかできません。
生活水準で考えるなら年収700万円〜800万円の家庭と同じに維持すれば普通に生活できますが、それ以上の支出をすると家計のお金のやりくりが相当苦しくなる所得水準です。
今回はあなたが将来家計管理で失敗しないように、年収1000万円はすごくないし普通の一般人の生活しかできないことについて説明します。
年収1000万円の割合は意外に多く特別ではない
年収1000万円の人ってどれくらいいると思いますか?
実は以外に多いです。
国税庁の給与階級別分布によると、すべての給与所得者のうち年収1000万円を超える人の割合は5.5%です。
20人に一人の割合で年収1000万円なので多少少ないかなと言う気もしますが、従業員5000人以上の事業所では男性で全体の16%、男女合計でも全体の11.1%が年収1000万円〜1500万円のレンジに入ります。
従業員1000人〜4999人の事業所で男性で調べると全体の11.5%は年収1000万円〜1500万円をもらっています。
職場によっても違うと思いますが、いわゆる中堅〜大企業の男性従業員の中では10人に1人くらいは年収1000万円は越えているのではないでしょうか。
年収1000万円はたしかに世間では比較的高い印象の給与水準ではありますが、その人数は意外に多く特別な存在ではないのです。
年収1000万円の手取り額は高くない
年収1000万円の手取り金額はおおよそ750万円です。
手取りの月収に換算すると、月々手取り45万〜50万円前後ではないでしょうか。
月収800万円の人に比べると月収10万円高い程度です。
月収10万円であればパートやアルバイトで十分稼げる金額ですから、年収1000万円で奥様が専業主婦の家庭と年収800万円で奥様がパートに出ている家庭ではほぼ世帯年収は変わりません。
年収1000万円といっても手取り金額は大した金額ではないのです。
それなのに年収800万円から年収1000万円に上がって、「うちは高給取りになった」と勘違いをしてはいけません。
年収1000万円程度で高いタワマンを買うと家計が地獄
年収1000万円程度ではおそらく手取り月収が45万円〜50万円前後です。
子供がいる家庭だと、この収入で捻出できる家賃は最大でも月15万円程度でしょう。
東京周辺で家賃15万円の家族向けマンションというと荻窪あたりでも探すのが難しいので、立川、町田、浦和、柏等で探すことになるでしょう。
どれも都心部からは40分〜1時間程度離れたところにある街です。
要するに年収1000万円の家庭である程度余裕を持って住めるのは年収800万円以下と同じような場所です。
年収1000万円程度の年収では麻布、広尾、代々木上原といった家賃が高い場所にはとても住めません。
また、よく年収1000万円もあるから「うちはお金持ちだから6000万円〜8000万円のタワマン買っちゃおうか」と勘違いしてしまう人がいますが、完全に無謀です。
年収1000万円は一般人なので、せいぜい自己資金1000万円入れて4000万円くらいの家を買う程度に抑えておくのがいいでしょう。
6000万円のタワマンを自己資金1000万円、金利1.5%の35年ローンで買った場合の毎月の支払金額は15万円強に収まるので一見年収1000万円あれば6000万円のタワマンを買えるような気もしますが、
- 管理費と修繕積立金が掛かり、家計はとても苦しくなる
- 多額の負債を抱えて自宅を売るに売れない状況に陥る
ので全くおすすめできません。
管理人修繕積立金諸々を入れると毎月の住宅関係の支出は20万円近くになってしまい、とてもではないですが年収1000万円では家族の生活は維持できません。
年収1000万円ですごいと勘違いしてしまい、分不相応の高額マンションを買わないのが得策です。
年収1000万円で生活を変えたいなら投資と副業をすべき
年収1000万円を達成したらお金持ちになったという錯覚をしてしまいがちですが、年収1000万円なんて普通の一般人なので生活水準は変えずに投資と副業をしてみましょう。
給料から月収50万円稼ぐとして家賃を月10万円くらいに抑えれば家族持ちでも月10万円程度は投資ができるでしょう。
これに副業で月5万〜10万円を稼げば、家族持ちでも月15万円〜20万円くらいの投資は普通にできます。
そして、投資と副業が継続的にうまくいけば数千万円の金融資産ができ、更にそれを運用することで生活に余裕を作ることができます。
年収1000万円になったら生活を変えるのではなく、年収1000万円になってから家計管理と副業をガチでやり、ある程度の資産を築いてから生活を変えるほうがはるかに安全で合理的な判断です。
年収1000万円になったと奥様に伝えると奥様の方がお金持ちになったという錯覚に陥ってしまう可能性もありますので、奥様にも全く生活水準を変えられるレベルではないことを説明しましょう。
あなたが年収1000万円になったといって奥様がパートを辞めて、自家用車を高給外車に変えたいとかハイブランドのバッグがほしいとかいい出してからでは説得に苦しみますので、奥様対策はきちんとしましょう。
年収1000万円は確かに日本の中では所得上位層ではありますが、今の生活を変えられるほどの給料ではありません。
年収1000万円程度で「勝ち組になった」とか勘違いするのは、現実を理解できていないので非常に恥ずかしいことです。
まとめ
年収1000万円がすごいのか?について考えてみました。
年収1000万円の手取り月収は大して高くないのですごくなく、平均的な生活しかできません。
年収1000万円程度で夢を見てはいけないのです。
「うちは年収1000万円あるのになんでこんな節約生活しているのか?」と奥様に聞かれたら、手取り月収から考えて贅沢な生活ができるような給与水準ではないことをきちんと説明しましょう。
むしろ、東京の都心部で子供がいる家庭の場合年収1000万円あっても家計が苦しい場合さえあります。
奥様と共働きでないと非常にきついでしょう。
感覚ですが、世帯年収2000万円を超えれば東京都心部でも多少余裕のある生活ができると思いますので、投資と副業を頑張って稼ぎまくりましょう。