武蔵小杉エリアのタワマンが人気ですが、あなたは買いたいですか?
Suumoでみると武蔵小杉のタワマンはまだ1億円近くの価格で売られているものもあるようです。
私のイメージの武蔵小杉って工場地帯だったはずですが、いま武蔵小杉駅に降り立つと摩天楼のようにタワマンが立ち並んでいますね。
「すげー数のタワマンだな」と思うとともに、それに比べた駅の小ささの対比に驚いた記憶があります。
私はタワマン自体住むことは悪くないと思いますが、タワマンを買うかどうかと言ったら即答で買いません。
特に武蔵小杉のタワマンは買いたくないです。
なんでこんなに武蔵小杉のタワマンを買いたくないんだろうと考えてみたので、本稿でまとめてみます。
武蔵小杉のタワマンは多摩川の浸水想定区域にあり浸水リスクがある
川崎市・中原区のハザードマップを見れば一目瞭然ですが、武蔵小杉の位置は多摩川沿いで浸水想定区域に入っています。
多摩川が氾濫した場合、理論上は3mくらいの浸水をしてもおかしくない地域です。
そういう地域ですから古来から人が住んではおらず土地が空いていたため、工場が立ち並んできたわけです。
武蔵小杉にはNECの玉川事業所がありますが、昔からの住宅街にあんな大きな工場は作れませんからね。
私自身も家賃が安いという理由でとある川沿いに住んでいますが、私が住んでいるところも洪水浸水地域で武蔵小杉同様に昔ながらの工業地帯です。
日本の国土インフラはかなり強いものですが、これから老朽化していく中でインフラ補修の資金がなくなってくる可能性があり、どれだけのインフラの強度を維持できるかは若干疑問です。
そんな中であえて洪水浸水地域に年収の数倍を出して数十年住む不動産を買うかなと考えると、絶対買いたくないと考えるのです。
家賃の安さを優先して川沿いに住むのは良いと思いますし私もそうしていますが、住むなら賃貸で十分でしょう。
武蔵小杉のタワマンは高すぎる
武蔵小杉は
- 多摩川水系の洪水浸水想定区域であり
- 元々工業地帯で高級住宅街などでは決してない
- 結局東京23区ですらなく、住所は川崎市
にも関わらず、タワマンの価格が高すぎませんか?
スーモで2019年10月20日に武蔵小杉の2LDK 70m2以上の中古タワマンを検索すると
- パークシティ武蔵小杉ザ ガーデン タワーズイースト、専有面積89.4m2(壁芯)、値段:1億500万円
- パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー、専有面積94.86m2(壁芯)、値段:9980万円
- リエトコート武蔵小杉 イーストタワー、専有面積76.11m2(23.02坪)(壁芯))、値段:9500万円
- パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズウエスト、専有面積82.89m2(25.07坪)(壁芯)、値段:8900万円
- シティタワー武蔵小杉、専有面積70.59m2(壁芯)、値段:8450万円
- パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー、専有面積94.73m2(壁芯)、値段:8280万円
- エクラスタワー武蔵小杉、専有面積80.1m2(壁芯)、値段:8240万円
と2LDKで8000万円越えが多く掲載されています。
冷静になって考えてみましょう。
川崎の多摩川水系の浸水想定区域にある元工業地域に建てられたマンションですよ。
なんでこんな値段になるのでしょうか。
私なら川崎のタワマンの8000万円出せるなら1億円出して都心のマンションを買いますね。
例えば、スーモによると以下は1億円ちょっとで買えます。
- プラウド恵比寿ディアージュ、専有面積71.18m2(21.53坪)(壁芯)、値段:1億1980万円
- 麹町パークハウス、専有面積72.11m2(21.81坪)(壁芯)、値段:1億1980万円
- ザ・パークハウス麻布外苑西通り、専有面積71.11m2(21.51坪)(壁芯)、値段:1億1697万円
- オープンレジデンシア神楽坂若宮町、専有面積81.39m2(壁芯)、値段:9800万円
- オープンレジデンシア広尾2、専有面積71.68m2(21.68坪)(壁芯)、値段:9450万円
もちろん、都心の物件のほうが武蔵小杉よりも高いですが、上記に挙げたような都心の物件なら20年、30年経った後でもほぼ間違いなく買い手がつくので、リセールバリューも含めたトータルの費用では大差はないと思いますよ。
武蔵小杉駅はタワマンが増えすぎたせいで輸送キャパが不足していて混む
武蔵小杉駅は朝の通勤時に改札に入るまでに並ばないといけないというニュースを良く見ます。
これは台風などではない通常の場合でも日常的に混んでいるようです。
以下のブログで武蔵小杉駅の問題を検証していますが、結論としては武蔵小杉の混雑が今後解消される見込みは薄いとのこと(詳細はリンク先の記事を読んでください)。
8000万円以上するタワマンを買う意味ってなんでしょうか?
利便性を追求するからですよ。
利便性を追求し武蔵小杉にタワマンを買った結果、駅の改札に入るまでに並ばないといけないなんて人生どうですか。
買った本人が苦しむならまだしも、そこから通学する子供も同じような目に合うなんて私ならまっぴらごめんです。
もし武蔵小杉の高級タワマンに多少上乗せして都心の1億円の物件を買ったとすると、利用する駅は広尾、恵比寿、九段下、麹町、半蔵門、四谷、市ヶ谷あたりになるでしょうか。
現在武蔵小杉駅で起こっているような混雑とは無縁です。
都心であれば通常幾つも地下鉄の路線が使えますし、バス網も発達しています。
武蔵小杉駅で改札に入る前に30分並んでいる間に、都心のマンションなら都内の目的地にはついてしまいますよ。
8000万円以上する高級タワマンを買って、駅の改札に入るまでに並ばないといけないなんてことは私なら絶対に嫌ですね。
まとめ
武蔵小杉のタワマンを買いたくない理由を考察してみました。
あくまで私個人の意見であることは注意してほしいのですが、私が武蔵小杉のタワマンを買いたくないのは以下の理由です。
- 多摩川沿いで浸水リスクがある
- 元工業地帯なので武蔵小杉の街自体の品格が高くない
- 住所が川崎市、東京23区ですらない
- タワマンの価格が高すぎる。どうせ買うなら2000万円上乗せて都心の1億円のマンションを買ったほうがはるかによい
- 武蔵小杉駅が混み過ぎかつ短期的に混雑が解消される見込みが薄い
武蔵小杉に高級タワマンを買う人にはそれなりの理由があって買っているとは思うのですが、私だったら武蔵小杉駅が通勤時に激混みする時点で選択肢から外しますね。
武蔵小杉のタワマンには私が知らないあるいは見えていないメリットがあるんだと思いますが、デメリットと価格をよく検討して不動産購入の判断をしてみましょう。
私がタワマンを買う状況になったら、武蔵小杉より利便性が遥かに高く、リセールバリューを維持でき、売りやすい都心のタワマンを買います。