遺産相続で突然大金を受け取ったらどう運用したらいいと思いますか?
これ多分結構悩ましい問題だと思います。
自力で運用して1億円築いたことがある人なら、既に自分にとっての勝ちパターンの運用方法が確立されている場合がほとんどです。
このため遺産相続してお金を受け取ったら、そのお金を自分の勝ちパターンに乗せればいいだけです。
ただ、大きな金融資産を運用したことがない場合、どうしたらいいかわからないですよね?
今回は金融資産1億円を自力で作り運用している私の観点で、遺産相続したらどう運用したらいいかについて説明します。
遺産相続時にできるだけ現金化する
遺産相続したらまず(都心で駅近の非常に価値のある不動産以外は)できるだけ現金化しましょう。
ただ、都心にあり駅近の非常に価値のある不動産(土地含む)はそのままでいいです。
郊外の不動産は早急に現金化すべきです。
相続した遺産を早急に現金化すべきなのは以下の理由です。
受け取った遺産は
- 相続税対策に最適な資産になっている可能性があり、運用に最適とは限らない
- 都心の超好立地の土地・建物以外は、今後不動産の価値が下がる可能性が高いので、価値が下落する前に売り切ったほうが良い
からです。
特に昨今空き家問題が深刻化している中で、郊外の駅から遠い物件を相続する場合は注意が必要です。
もしあなたが郊外の駅から遠い土地や建物を相続する予定がある場合は、十分な流動性があり売却可能なのかを確認してから相続するといいでしょう。
流動性がなく買い手がないような物件の場合は、相続を受けないというのも選択肢の一つです。
相続した遺産はETFで銘柄・時間分散投資するのがおすすめ
現金化した遺産をどうやって運用したらいいのでしょうか?
あなた自身で既に勝ちパターンを持っている場合は、それを使うのが一番でしょう。
だって、勝つ確率が一番高いですから。
私の場合なら、シンガポールリーとか米国の高成長クラウド株への投資が勝ちパターンなので素直にどちらかに入れます。
遺産相続時に困るのはいままで銀行預金がメインで大きなお金を運用したことがない場合です。
相続した遺産の運用に困ったときに最初におすすめなのは、ETFに時間分散で投資することです。
くれぐれも一気に投資しないほうが良いと思います。
例えば、遺産相続した3,000万円分の現金を持っている場合は、
- ABF汎アジア債券インデックス・ファンド(1349)
- 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし)(1486)
- 上場インデックスファンド新興国債券(1566)
- 上場インデックスファンド豪州リート(S&P/ASX200 A‐REIT)(1555)
- iシェアーズ 米国リート ETF(1659)
- NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)
- NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)
- SPDRゴールド・シェア(1326)
といった債券・リート(不動産)・高配当株とリスクヘッジ用に金のETF 8本にそれぞれ年間75万円づつ投資し、5年間掛けて投資完了するといったやり方です。
だいたい5年あれば大きな市場の変化を一通りは経験するでしょうから、5年掛けて分散投資していけばおおよそ分散効果はあるでしょう。
このポートフォリオだと全体の配当利回りは3%くらいになるでしょうから、3,000万円の遺産を安定運用して年100万円の配当を受け取ることが可能になりますよ。
運用経験が乏しい人がいきなり大金を運用した場合、ターゲットとする年間利回りは3%程度を目指せばいいと思います。
逆にこれを年利10%で運用するんだ!とかいうと、大きなリスクを抱えてしまい大切な遺産を危険に晒します。
遺産をETFで運用するメリット
遺産を上述したような債券・リート・高配当株・金ETFで運用すると以下のようなメリットがあります。
- ETFは東京証券取引所(東証)に上場しているため、株式市場があいている限りいつでも市場で売却が可能。つまり、いつでも現金化が可能。
- ETFは多くの銘柄に分散投資しているのでそれ自体リスクが低い。
- ETFを使えば、債券・リート・株のような複数の異なる資産に分散投資することが容易で、リスクヘッジの効果が高い。
- 不動産と違ってメンテナンスが必要なく、買って放置するだけでよい
遺産を使って不動産投資するでもいいのですが、不動産はメンテナンスが必要でかつETFに比べるとはるかに流動性が低いため、よほどちゃんと不動産運用ができる人でないと厳しいんじゃないでしょうか。
まとめ
資産運用経験があまりないときに、大金を遺産相続したらどう運用したらいいか?について考えてみました。
家族がせっかく遺してくれた大切な資産ですから、安定的に運用してあなたのご家族の生活の向上に役立ててはいかででしょうか。
当ブログがおすすめする債券・リート・株・金へのETF分散投資ポートフォリオでは年間の利回りはせいぜい3%ですが、よっぽどのことがない限りポートフォリオ全体として大きく負けることは無いんじゃないかと思いますよ。
今回紹介したETFの大部分は海外資産に投資するものですから、仮に日本に巨大地震がきたとしても致命傷はないポートフォリオです。
投資においては銘柄も大事ですが、投資のタイミングもそれ以上に大事なので、くれぐれも遺産を一つの銘柄に一気に投資しないことが懸命です。
突然遺産を受け取ったら暫定的にこのようなETFでのリスク分散ポートフォリオで運用しつつ、ご自身でも投資の勉強をして自分の勝ちバターンを築き、徐々にそっちに移行していくのが良いと思いますよ。