「インフラファンド」って聞いたことがありますか?
インフラファンドというのはその名の通りインフラに投資するファンドです。
日本でインフラファンドというとタカラレーベン・インフラ投資法人のような太陽光発電施設関連のインフラファンドだけしか上場されていませんが、一般的には有料道路、空港、上下水道などが民営化に伴い民間のファンドによって運営されるようになったものを指します。
太陽光発電もインフラファンドの一種ではありますが、それだけではないということです。
インフラ自体も需要は変動しますが、適切に運用すれば比較的安定した運用ができ、投資家も安定したリターンが期待できます。
実はインフラファンドに投資するならオーストラリア株がとてもおすすめですので、今回はその理由について説明します。
インフラファンドにはどのようなものがあるか?
野村総合研究所の「入門インフラファンド」という本によると、インフラファンドは
- 経済的インフラ:道路、橋梁、鉄道、空港、港湾などの交通分野と、発電やガス、上下水道などのユーティリティ分野
- 社会的インフラ:学校、病院、公営住宅、庁舎などの公共建築物
の2つに大きく分類されます。
日本だと近年オリックスがコンセッションビジネスとして、
- 関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)、神戸空港の運営
- 浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)の運営
という2件のインフラファンドビジネスに取り組み始めていますね。
また、2017年には三菱商事が丸の内インフラストラクチャーというファンドを立ち上げて運用を開始しています。
上場しているインフラファンドあるいはインフラ会社としては、
- 香港:CK Infrastructure (発電所など)
- 香港:Power Asset Holdings(発電所)
- 中国(香港上場):Beijing Capital International Airport(空港)
- シンガポール:Keppel Infrastructure Trust(発電所など)
- シンガポール:Hutchison Port Holdings Trust(港湾)
- 米国:Kinder Morgan (天然ガスパイプライン)
があります。
注目したいのは、香港の長江実業やオリックスのような非常にビジネスの目利きが効く会社がインフラに積極的に投資しているということです。
インフラファンド自体は非常に安定したリターンを生み出すミドルリスク・ミドルリターンの魅力的な投資先ですが、長江実業やオリックスが積極的に投資している分野でもあり彼らに追従すればなにか良いことがあると思います。
何故インフラファンドに投資するならオーストラリア株がおすすめなのか
香港やシンガポールでもインフラファンドに投資できますが、ガチで投資するならオーストラリアは外せません。
何故ならオーストラリアのインフラファンドは時価総額が大きく、上場している本数も香港やシンガポールに比べて多いからです。
時価総額でいうと
- Shenzhen Expresswayが19.61B HKD(2,700億円)に対し
- Transurbanが37.64B AUD(2兆9千億円)
とオーストラリアの有料道路会社のTransurbanの時価総額は圧倒的に大きいですし
- Beijing Capital International Airportの23.03B(3,220億円)に対し
- Sydney Airportが14.01B(1兆900億円)
とオーストラリアの空港運営会社のSydney Airportの時価総額も圧倒的に大きいです。
本数でいうと、オーストラリアの上場インフラファンドはざっと挙げただけでも
- Transurban
- Sydney Airport
- Spark Infrastructure
- Atlas Arteria
- Downer Group
- Ausnet Services
- APA Group
- Aurizon
- Infigen Energy
- Qube Logistics
と多様な分野で多くの本数があります。
もちろん、香港やシンガポール上場のインフラファンドにも投資すべきですが、オーストラリアのインフラファンドをポートフォリオに組み入れることで非常に高い分散効果が期待でき、あなたのポートフォリオのリターンもより安定します。
オーストラリアは人口が安定的に増えている国ですから、インフラへの需要も安定的に増えていくことが予想できますので、中長期のインフラ投資には非常に向いている投資先です。
グローバルな安定したインフラ投資ポートフォリオを作ってみよう
私が投資を始めた昔には考えられなかったことですが、いまはネットで注文するだけでかんたんにグローバルの安定したインフラ投資ポートフォリオを作ることができます。
実際に私が簡単に買える市場でインフラ投資ポートフォリオを作ってみると以下のようなポートフォリオが作れます。
- 香港:CK Infrastructure (利回り6.37%)
- シンガポール:Keppel Infrastructure (利回り6.83%)
- 中国:Beijing Capital International Airport(利回り5.31%)
- 中国:Shenzhen Expressway (利回り 5.80%)
- 中国:Zhejiang Expressway(利回り 7.15%)
- 中国:China Water Affairs(利回り 4.95%)
- オーストラリア:Sydney Airport(利回り 6.94%)
- オーストラリア:Transurban(利回り 3.40%)
- オーストラリア:Ausnet Services(利回り 5.47%)
- オーストラリア:Aurizon(利回り 6.37%)
- オーストラリア:Spark Infrastructure(利回り 6.87%)
- 日本:オリックス(利回り 5.40%)
オリックスはインフラファンドではないですが、インフラに積極的に取り組んでいるので組み入れたほうが良いんじゃないかと思っています。
上記のポートフォリオ案からもわかるように、オーストラリア上場のインフラファンドを組み入れることで、あなたのポートフォリオは圧倒的に多様化し安定することが期待できますよ。
香港でもインフラファンドに投資はできますが、どうしても地理的に中国に偏ってしまうので中国リスクを抱え込みすぎてしまう懸念があります。
まとめ
上場インフラファンドに投資するならオーストラリア株がおすすめな理由について紹介しました。
オーストラリア上場のインフラファンドは
- 上場している銘柄数が多く
- 個々の銘柄も規模も大きい
ため、よりリスクが分散された安定的な運用をするのに役立ちます。
オーストラリアという人口が安定的に増えている先進国で、優良なインフラに投資できる機会があるというのはとても素晴らしいことです。
あなたもぜひオーストラリア株への投資を始めて、より安定した堅牢なポートフォリオを作っていきましょう。